最近スーパーフードとして注目されているチョコレートの原料である「カカオ豆」。
カカオ豆をクラッシュしたものが「カカオニブ」で、ダイエットや美容に良いと最近では食べている人も多いみたい。
私も以前からカカオが身体に良いと聞いていたので高カカオチョコレートを食べる事もありました。
でもやっぱり気になるのはチョコレートに含まれる砂糖。
できれば砂糖を摂りたくないと思っている私なので、砂糖やその他の添加物を使っていない有機栽培のカカオ豆はどんなものなのかという事で今回試してみることにしました。
今回試したのは私がいつも愛用しているプロテインブランドの「マイプロテイン」の有機カカオ豆。
有機栽培のカカオ豆をローストしたもので、ビーガンの人でも食べられる商品という事です。
砂糖やその他の甘味料や添加物を一切使っていない純水な「ローストカカオ豆」です。
もくじ
濃厚なチョコレートの香り
マイプロテインの「カカオ豆」CACAO BEANSのパッケージは洗練されたおしゃれなデザイン。
開封してみるとかなり濃厚なチョコレートの香りがします。
とは言っても砂糖が使われていないので香りに甘さはありません。
このカカオ豆は発酵させたものをローストしているので、発酵したような「酸味感のある香り成分」も混ざっているのがわかります。
見た目はアーモンドみたいな感じ
カカオ豆を実際に手に取ってみたのは初めてなのですが、大きさと言い見た目と言い、ちょうどアーモンドの様です。
カカオ豆の表面にはピーナッツの薄皮のような質感の皮がついていて、豆を割ってみると中は真っ黒なのにはビックリしました。
このカカオ豆をクラッシュして皮を取り除いたものがカカオニブです。
以前どこかで野菜やフルーツなどの皮には沢山の栄養が含まれていると読んだ事があります。
カリッとローストされているけど「苦い!!」
で、カカオ豆の味なんですけど...
とにかく「苦い」んです。
ネットで検索してみると「苦いけどおいしい」とか書いている人が多いです。
なので私はそういった「苦くておいしい」物を期待していました。
でも実際に食べてみた感想は、正直『苦くて美味しくない』という悲しい結果になりました。
ピーマンやゴーヤなどの「苦み」が強調された食べ物って、かなり好き嫌いが分かれると思います。
私は個人的にはゴーヤもピーマンも大好きなのですけど、このカカオ豆の味は好きになれませんでした。
カカオはこんな植物
カカオ豆はカカオの木になる実の種。
元々はメキシコからベネズエラなど中南米から南米にかけて生息していた植物だそうです。
植物としてのカカオは、西アフリカや南米、東南アジアで栽培される事が多く、日本ではガーナチョコレート」のようにアフリカで栽培されているというイメージを持っている人も多いと思います。
アフリカの中でも多く栽培されているのがガーナ、コートジボワール、ナイジェリア、カメルーンなど。
それ以外ではブラジル、ベネズエラ、メキシコ、エクアドルなどがありますが、意外なのがインドネシア。
私はインドネシアでカカオが栽培されているという話は初めて聞きましたが、生産量で見ると年間93万トンと、なんと世界2位になるそうです。(2012年の統計)
カカオが高い理由
みんな大好きなチョコレートは比較的身近なお菓子ですけど、高級チョコレートの「ゴディバ」に代表されるように、高品質の物はかなり高級な印象もあります。
カカオをふんだんに使った高級チョコレートの値段が高い理由は、カカオが病害虫に弱く、大規模栽培には不向きな事も関係しているようです。
市販の価格の安いチョコレートはカカオ使用量は少なめで、主に砂糖やその他の成分がほとんどを占めています。
それに対して高品質のチョコレートは含まれているカカオの量も多く、発酵の方法やカカオ自体の品種などにも拘ってセレクトされているようです。
気になる栄養成分や栄養価は?
カカオ豆の栄養成分で代表的なものは「ポリフェノール」。
これは市販のチョコレートのパッケージなどにも宣伝文句にも使われるくらいですから知っている人も多いと思います。
それから食物繊維もかなり豊富なのでお腹にも良い食べ物である事は間違いありません。
カカオ豆の成分表(100g中)
カカオ豆の栄養成分 (100gあたり) | |
タンパク質 | 11.6g |
脂質 | 54.5g |
水分 | 1.0g |
灰分 | 3.2g |
でんぷん | 6.1g |
糖質 | 0.3g |
カリウム | 925mg |
リン | 407mg |
マグネシウム | 315mg |
カリウム | 83mg |
鉄 | 7mg |
亜鉛 | 5mg |
銅 | 3mg |
食物繊維 | 17.2g |
ビタミンB6 | 85mg |
ビタミンE | 13mg |
V-トコフェロール | 12mg |
タンニン類 | 3.3g |
エピカテキン | 140mg |
カテキン | 31mg |
無水カテキン | 0,1g |
テオブロミン | 1.3g |
カカオ豆100g中には水分はかなり少なく、54gが油分、11gがタンパク質、カリウム、マグネシウムなどのミネラルは2g含まれています。
残りは食物繊維で、腸内フローラを整えるのにピッタリです。
カカオ豆の成分の効果は「結構すごい」と言われてます。でも実際は?
ポリフェノール
ポリフェノールは美容に健康に良いとされる成分で、活性酸素を退治してくれる事でしられています。
肌の若さを保つ効果があり、しわやたるみが気になる人にもおすすめの成分です。
カカオプロテイン
カカオには豊富なタンパク質が含まれています。
タンパク質は筋肉の維持にも重要な栄養素で、代謝を落とさない為にもしっかりとっておきたい栄養です。
カカオ豆には100g中11gものタンパク質が含まれています。
食物繊維
食物繊維はなんと言っても腸内環境をととのえる効果で知られています。
最近では「腸内フローラ」という単語もかなり定着してきましたけど、腸内環境を良い状態に保つ事で、様々な病気などから身体を守る事ができると言われています。
ポイント
善玉菌と悪玉菌という言葉からもわかるように、腸内には沢山の良い菌と、増えすぎると悪さをする悪玉菌がいます。
これらのバランスを適正に保つことで便秘などの改善や肌のコンディションを適正に保つ事が出来る様になったりします。
また、排便のリズムが整う事で太りにくい身体になったりする場合もあるのでしっかり摂りたい成分です。
おすすめの食べ方は?
カカオ豆が苦くて美味しくないので、どうにかして美味しい食べ方を知りたくてちょっと調べてみました。
結論はやっぱり、「甘くすると美味しくなる」という事。
苦いだけではなく、甘みを加えるのが一番簡単に美味しくする方法だという事がわかりました。
ハニーローストカカオビーンズ
どうやらハチミツをかけ炒った「ハニーロースト」のカカオ豆がおいしいという事です。
やっぱりカカオ豆自体がかなり苦いので、甘さを加えるのが一番良いみたいです。
こんな食べ方も
ハニーの他に黒砂糖やキャラメルなどでコーティングしても美味しそうです。
その場合にはカロリーや糖分の摂りすぎに注意したいですね。
カスムージーに加えても美味しい
それからスムージーに加えるというのも良いそうです。
カカオ豆の苦みがアクセントになるように甘めのフルーツを使ったスムージーには相性が良いと思います。
ポイント
『バナナとイチゴのヨーグルトスムージー』などのちょっと甘いスムージーに苦みが加わると美味しそうです。
それからバナナとヨーグルトにココアパウダーを入れたスムージーにカカオ豆を加えるとさらにチョコレート感が増しておいしそうです。
実際にカカオ豆を入れたスムージーを作ってみたんですけど、バナナが多かったせいかクリーム状になってしまいました。
それからカカオ豆多すぎると苦くて美味しくないと思ったので3粒入れてみたんですけど、「存在感がまったく無い」結果になってしまいました。
ヨーグルトやアイスクリームのアクセントにも
カカオ豆はそのままではかなり苦いので小さく砕いてからぱらぱらとヨーグルトに加えてもカリカリした食感も加わって美味しいと思います。
ただ、いちいち砕くのが面倒なのでやっぱりカカオ豆を砕いてある「カカオニブ」の方が使いやすいかなと思いました。
カカオ豆は食べ過ぎに注意!
カカオ豆の成分には実は食べ過ぎると身体に良く無いものがあります。
まずは脂質が高い事、それから利尿作用や興奮作用があると言われているテオブロミン、カフェインも多く含まれています。
カフェイン
カカオ豆に含まれるカフェインには覚醒作用と興奮作用があります。
カフェインに関しては特にお茶やコーヒーをよく飲む人はカカオ豆を食べる際には過剰摂取に注意が必要ですね。
注意ポイント
カカオ豆にはカフェインがけっこう沢山入っているみたいなので食べ過ぎに注意です。
テオブロミン
テオブロミンには筋弛緩作用と利尿作用があるそうです。
巷で「チョコレートにリラックス効果がある」とされているのは、この「テオブロミン」が関係しているようです。
チラミン
チラミンはなじみの無い成分名ですけど、「チョコレートを食べると鼻血が出る」とされる理由の一つで、血圧や心拍数を上げる効果がある成分だそうです。
チョコレートを食べて鼻血が出る」場面はマンガなどでよく見かけるので実際はどうなのか気になって、以前調べた事があります。
そのとき調べて感じでは、チョコレートと鼻血には関係性が無い」という結果でしたので、今回はその関連性のある成分が分かって嬉しかったです!
独立行政法人『国民生活センター』サイトから参照
カカオ豆/高カカオチョコレートの注意点
注意1 カビ毒「アフラトキシン」
残留農薬やカビから検出される毒素の「アフラトキシン」というのが一番気になります。
これはB型肝炎の患者さんが摂取してしまうと肝臓がんのリスクがあがったりする場合もあるみたいです。
過去にこのアフラトキシンの発生原因になるカビが発生した状態のカカオが廃棄された事があるそうですが、海外での事件だそうです。
ただ、こういう事はいつどこで起きるか分からないので気を付けたいポイントですね。
ポイント
ただ、このアフラトキシンはカカオ豆全てにある訳では無く、特定のカビが発生した場合に限られるのでそこは安心して良いかと思います。
注意2 重金属類
カドミウムやニッケルなどの重金属は、カカオが栽培される土壌の状態によってはカカオ豆の方に蓄積される場合もあるようです。
ニッケルは金属アレルギーの原因にもなる場合があるようで、カカオ豆を大量に食べる事でこれが身体に蓄積されることになってしまう可能性もある様です。
ナッツアレルギーがある人も注意
カカオ豆を食べる前に、ナッツアレルギーがある人は確認が必要です。
ポイント
ナッツアレルギーについて調べてみると、主にカシューナッツ、クルミ、アーモンド、ヘーゼルナッツ、ブラジルナッツ、カカオ豆、ココナッツ、ピーナッツなどのナッツ類にアレルギー反応を示す人が多いようです。